現代病の構造
記録によると太古から人間のいるところには必ず病気が付きまとっていた。
この病気はどうして発生するのか原因が何なのかということは人間の歴史が始まって以来今まで正確に究明されていない。
そこで私はこの病気の原因を論じるために病気を3種類に分けてみた。
一つ目は細菌による病気、
二つ目は毒素による病気、
三つ目は怪我による病気。
1.細菌による病気
いつの時から人間が火を使って食べ物を調理したか知らないが穀物・野菜・水に火を通すと異物になる。それと栄養がなくなる。生きている人間の体を保つにはふさわしくない。それで免疫力が落ちる。全体的に体質が弱まる。そこに細菌が侵入すると細菌を防衛する免疫力がなくて細菌に侵される。これが細菌性病気の始まり。ではいつからどこでこの細菌が発生しただろうか。いままでこういうことは研究されていない。または研究する必要がなかったかもしれない。もともと人間は金にならない物事の根源と根本を探ることは好まない。ひと昔まえ人間が集団生活を始めたとき一つの集落を形成したが、そこには上下水道がなかった。そのため清潔な水の確保が難しく汚染された水を飲むしかなかった。反面、下水道がないため排泄物をまわりに埋めたり放置した。それで環境が汚染され伝染病が発生した。火を通したものを食べて弱った人間の体はその細菌で病気になる。それで何十万人、ある時は都市一つがなくなることもあった。その時代は細菌の存在がわからなかったため天災と思われ神に祈るしかなった。
ところが文明が発達して顕微鏡が作られて微生物の世界を覗くようになり細菌が発見された。時を同じくして化学も発展して細菌性の病気は細菌を殺せば治るのだと化学薬品を作り飲み、人間の体を化学薬品漬けにして細菌を殺した。細菌は人間より弱いためその化学の毒素によって先に死んだ。よって現代医学は化学の毒で細菌を殺した医学である。それで一応成功した。その手柄があまりにも膨大なので今でもその栄光が続いている。
2.毒素による病気
こうして細菌性の病気を治した医学が、医学全体を先導した。1700年代イギリスの産業革命を始め、いろんな国からいろんな食物が工場で作られるようになり、それを長期保存、遠方への輸送が生じ保存量、美味しく作るための化学調味料などを含む人工食品が発展した。その時代、動物性たんぱく質の重要性が栄養学会で力を持つようになり、人間の食べ物は今までの自然のものから動物性たんぱく質を中心とした人工食品に変わっていった。それを食べた人間は、一部は排泄するが一部は腸内に溜まりこれが長引いて猛毒になり、それが血液に入ってその汚れた血液が細胞と血管を腐食する。これが毒素による病気であり現代病である。
ところが現代医学は殺菌により細菌性病気に勝利した手柄で、毒素による病気にもその化学薬品で対応している。これは毒による病気にもう一つの毒を加えて猛毒にして悪化させる。まるで燃える火に油を注ぐような結果である。言い換えれば現代医学は細菌を始末した医学であり、毒を制圧する医学ではない。副作用が多すぎるのもその理由である。
3.怪我による病気
産業革命以降、乗り物が発展し交通事故や建設現場の事故、自殺が目的の化学毒物の大量摂取による事故にあった人達の命を救う、いわゆる救命医学が発展した。これにより多くの命を救ったことは言うまでもない。まさに現代医学の成功ともみられる。